前撮り 東京駅

2024年10月19日 01:32

皆さんこんにちは。フォトグラファーの原野です。
少し前の撮影になりますが、東京駅での撮影についてお話しさせていただきます。

前撮り 東京駅

(この日は花嫁様お一人での撮影。堂々と闊歩するようなイメージで歩いていただきました。)

ここは数年前から前撮りの聖地とも言える場所となり、撮影中も他のグループとすれ違うことも少なくないです。

私はそんな時、なるべく「素敵ですね」「ドレス似合ってますよ」と声をかけるようにしています。
もちろん心中では今私が撮影している花嫁さんが一番だと思っていますが(笑)。
でもお互い幸せな時間です。
場所の空気は大切です。あまりピリピリしたムードにしたくはなく、そこにいる全員が楽しい時間を過ごしてほしいと思っています。
またその雰囲気が写真に現れる、そう思います。

前撮り 東京駅

(カメラ目線ですが、レンズという物を見ているというより、今彼と目が合っていると、そのイメージで。)

話はそれましたが、東京駅と言えば駅舎バックのダイナミックな映像ですね。
実は撮り手としては決して撮りやすい場所ではありません。
背景には観光客の方が沢山いるし、他の撮影をしているグループもすぐ側にいたり、花嫁様にとっても人の目が気になりやすい場所です。
だから人通りが少ない平日の午前中か、背景が暗くなる夕方以降が良いと思います。

肝心な、どのような写真を撮るかですが、
私が大切にしている事は「どんなムード」で「どんなアクションをするか」です。
立っているだけだと、どうしても記念撮影のようになってしまいます。
それが悪い訳ではありませんが、絵としては少し弱く感じます。
だから思考は常に映画のように、ドラマになる為にはどうしたらいいかを考えています。

東京駅前撮り

(この日はドレスに動きを出して)

でもやはり人の目が気になります。
だから私は勢いやノリだけでなく、撮影のポイントを花嫁様に分かりやすく丁寧にお伝えする事を心がけています。
手の位置はこう、目線はこう、動きはこんな感じです、と実際に自分で手本をお見せしています。
しかしそれを完全にコピーしなくても大丈夫です。
人によって手の長さや骨格は違いますから。
大切なのは、「そのようなムード」です。

そして実際に動いてみて失敗しても大丈夫です。
もう一度チャレンジすればいいだけです。
2度3度とやっている内に徐々にコツも掴め、表情も明るくなり、肩の力も抜け自然な表情にも繋がっていきます。

これを繰り返していると偶然や個性が出て来て、この日にしか撮れない一枚になる事も少なくないです。
皆様も是非体験してみてくださいね。

次回はこの撮影の続き、仲通りでの撮影についてお話しさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

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